私が考えるデザインエンジニアリング
先日デザインについて調べたことを綴った。
デザインとは blog-from2026.pages.dev
デザインは広義的に使われており、改めて面白いものであるということが実感できた。 歴史を見て、現代のデザインの思想にどうやって遷移していったのかも知ることができた。基本モノにばかり行きがちだが色々な場面でデザインというのは使われているなという考察も生まれた。
2026年現在、産業革命が起こっていると私は考えておりまた、新しいデザインの考え方の見直しが行われるのではないかと考察を立てたが、実際に動きが始まっているようだ。これについては改めて調べたうえで別の記事に綴ろうと思う。
デザインのことに少し触れたので今度はデザインエンジニアリングについて触れてみようと思った。デザインエンジニアリングとはどういうものなのか、デザイナーとエンジニアはどういう特徴なのかなどをGinger Design Studioの「Design Engineering」を参考に、デザインエンジニアリングの考え方や事例を整理したうえで、ITエンジニアである私自身の考察を加えていく。
ここでのエンジニアはITエンジニアに限らせてもらう。
デザインエンジニアリングとは
シンプルにデザインとエンジニアリングのプロセスを同時に行うことだと思っている。 デザインとエンジニアリングのプロセスが分かれているとお互いの職種に負担がかかってしまう恐れがあります。
- デザイナーにとっては要求仕様がデザインの足枷に
- エンジニアにとっては開発の負担に
開発の負担を抑えた上で人が幸せになれるものを提供しやすくするのがこのデザインエンジニアリングの良さではないかと考えている。
デザインエンジニアリングの事例
事例を見ていこうと思う。
デザインの歴史に登場する有名なデザイナーに、チャールズ&レイ・イームズがいる。二人は1946年に発表されたDCW(Dining Chair Wood)などの家具で知られている。
プライウッドとは、薄くスライスした木材を、繊維方向が互いに直交するように重ね、接着剤で貼り合わせた合板である。チャールズ&レイ・イームズは、この合板を熱と圧力によって三次元的な曲面に成型する技術を発展させ、家具へ応用した。
DCWにはこの成型合板の技術が用いられている。新しい加工技術を追究したことによって、それまで難しかった形状や座り心地を実現した、デザインエンジニアリングの一例だと考えられる。
デザインだけでも実現できなければ意味がないし実現性のあるエンジニアリングだけでも私たちがポジティブな感情を持てるかと言われればそうではないと思う。
デザインとエンジニアリングが融合することで、より良いものが作れる可能性が高くなるのではないかと思っている。
より良いモノを提供するためのプロセス
ここからは考察がほとんどになる。
ここでより良いモノを作るためにはどういうプロセスが良いのかを私なりに書いてみようと思う。調べずに自身の考えを書いているのでそれが正しいのかどうかは実際にはわからない。
考えたプロセスは以下だ。
- 何を作るのかを決める
- 作るものの設計をする(UIなどなど)
- 開発する
- ユーザに配布
- フィードバックを収集する
- 分析する
-
- に戻りそこから繰り返し
ものづくりとは作って終わりでなく作ってからが本番だと考えている。作ったからと言ってそれがユーザに幸福を与えるかは別である。モノを作る理由はユーザの幸福度を上げるであったり社会を豊かにするであったりする。これらの目的を達成できなければモノづくりとしては成り立たないと思っている。 一番大事なフェーズは「6. 分析する」であると個人的には思っている。 ここをしっかりやるかやらないかでより良いものに進化するかどうかが決まるのではないだろうか。
デザインフェーズとエンジニアリングのフェーズを分けてしまうとこの流れは一貫していなくなり、より良いものを作ることができなくなるように感じる。この流れを一連してやれるのはデザインエンジニアリングの強みの1つなのではないだろうか。
デザインエンジニアリングをする上で大事なこと
それは、専門性の違いを認めながら、領域を隔てないことだと考える。
エンジニアもデザインについて考え、一定の提案を行うことはできる。しかし、人や社会と常に向き合っているデザイナーと比べると、デザインに対する視野や選択肢の広さに差が生まれることはある。
一方で、デザイナーがどれほど豊富なアイデアを持っていたとしても、そのアイデアに技術的な実現可能性まで含まれているとは限らない。どのような技術を用い、どのような構造として設計し、実際に動くシステムとして実装するのか。こうした実現方法に対する知識や選択肢の広さは、日頃からシステムの専門的な部分と向き合っているエンジニアの強みである。
それぞれの職種にはそれぞれの特徴・強みがあるからこそ敬意は払うべきである。 ただし、敬意を払うことは、役割を完全に分離して相手の領域に関与しないことではない。
エンジニアも、なぜこのデザインになっているのか、ユーザーにどのような体験を与えたいのかと向き合う必要がある。デザイナーも、技術的に何が可能なのか、実現するためにどのような負担や制約が生じるのかと向き合う必要がある。
デザイナーがアイデアを出し、エンジニアがそれをそのまま実装するだけでは、両者の専門性を十分に生かすことはできない。デザインと技術の境界で互いに意見を交わし、目的、体験、実現性の間にある最適な形を共につくることが、デザインエンジニアリングにおいて重要なのだと思う。
まとめ
デザインエンジニアリングはデザインとエンジニアリングを同じプロセスで行うモノづくりの手法である。
デザイナーとエンジニアには、それぞれ異なる専門性と強みがある。互いの専門性に敬意を払い、役割を完全に分離するのではなく、デザインと技術の両方の領域に二つの職種が関わることが重要である。
異なる視点を持つ人々が共に考えることで、一人では思いつかなかったアイデアが生まれたり、より使いやすく、より実現性の高いものをつくれたりする可能性が高まる。
そして、ものづくりは完成させて終わりではない。実際に使うユーザーの声や行動を分析し、デザインと技術の両面から改善を重ねることで、ものは少しずつ進化していく。
異なる専門性を交わらせながら、つくり、確かめ、改善し続けること。それが、デザインエンジニアリングの価値なのではないだろうか。
参考文献
Ginger Design Studio Spice up the world! / 世の中を面白くする「スパイス」を生み出すクリエイティブスタジオ ginger-you.com